?ダイレクトデリバリーとは?インダイレクトデリバリーとは?
ダイレクトデリバリーは、アタッカーの打点へ向けて直線的にセットすること、いわゆる「早いトス」ですね。私の高校時代のバレー部では「光平行」と呼んでいた、サイドアタッカーに最速のトスを上げる攻撃が代表的なダイレクトデリバリーです。
対してインダイレクトデリバリーはそれ以外のセット。もうちょっと詳しく言うと、「放物線の頂点、もしくはその先でアタックすることを意図したセット」です。
ダイレクトデリバリーに憧れた高校の部活
ある程度バレーが上手くなりアタックが出来るようになってくるとと、「ブロックを振り切った攻撃」に憧れるようになります。私もそうでした。相手ブロッカーがポカンとなる攻撃、めちゃくちゃ気持ちいいです。
そして「やってみよう!」となるのがダイレクトデリバリーでの攻撃(当時はそん言葉知らなかったけど)。
セッターがセットする直前でアタッカー(私)は踏み切ります。そして空中で待って"速い"トスが来るのを待つ。打点にピンポイントでボールが来て、寸分の狂いもないタイミングでヒットさせる。
さすがにこれが出来れば、私の高校レベル(地区予選で2回戦敗退)だと99%得点になります。1つの理想形だと考えていました。
99%成功しない。難易度高すぎ
こんな攻撃、難易度が高すぎますよね。試合でもやってみたことがありますが、相手コートに返すのがやっと。まともにアタックできた試しが無いです。練習でさえ100本に1本しか成功しなかったのですから。(100本も練習して無いけど)
高校生ですからね、見た目が派手な攻撃に憧れるのは理解出来ます。だけど、それは得点を取るという目的からは遠ざかる概念だったということは誰も教えてくれませんでした。
そもそも2年になってからは、男子バレー部に指導者がいなかったんですけどね。
インダイレクトデリバリーでも"早い"攻撃が出来る
大人になり机上でバレーを勉強し考えるようになって、「直線的な軌道でヒットポイントを合わせても、放物線の頂点付近へ合わせても、ボールの到達時間はほぼ一緒」だという事を知りました。
ほぼ、ですよ、ほぼ。
力一杯にアタッカーのヒットポイントへ向けてトスする
放物線の頂点を意識してアタッカーのヒットポイントへトスする
後者の方が難易度が低いというのは自明の理ですね。当然、後者での攻撃をしたほうが得点しやすいです。
絶対的な"速さ"では無く、相対的な"早さ"
ダイレクトデリバリーのパスは、ボールの"速さ"を求めたもの。インダイレクトデリバリーのパスは、相手ブロッカーの移動よりも攻撃の"早さ"を求めたもの。いわば、絶対的な"速さ"と相対的な"早さ"。
コミットするブロッカー以外を振り切れば良いのですから、ボールの絶対的な速さより相手ブロッカーが追いつけない程度の早さがあれば十分ですよね。
でも、"速い"攻撃は理想形だと思う
得点率は低くても、ダイレクトデリバリー(マイナステンポでの攻撃)は理想形だと考えています。
でもそれは、マラソン初心者が「100m17秒で走れるから、このペースで走れば世界記録出せる」と考えるのと同じようなこと。
1回なら成功して気持ちのいい得点を取れるかもしれない。だけど、継続して得点するのは無理。
ただ、無理だけどやりたくなっちゃうんですよね。カッコ良いから。
だから、正しい方向に導いてくれる指導者がいて欲しい
ハイキュー!!を読んでバレーを好きになった中学・高校生は、バレー部に入部すると思うんですよ。「変人速攻がやりたい」ってね。
ハイキュー!!を読み込めば変人速攻は攻撃オプションの1つに過ぎないと分かりますが、理論立てて説明してくれる指導者が近くにいたらいいなぁと思うわけです。
「ダイレクトデリバリーはダメだ!」では無く、メリットとデメリットを熟知して説明できるような指導者。ハイキュー!!人気でバレー部へ入部する人が増えそうな今、そんな指導者が増えればいいな、と思う今日この頃です。
ダイレクトデリバリー、インダイレクトデリバリーの違いはハイキュー!!4巻でも説明がされていますので、読んでみてください。
まとめ:変人速攻に憧れるけど
つらつらと書いたので専門用語の説明の無い不親切な記事になってしまいました。単なるバレーエッセイです。
高校時代にハイキュー!!があったら良かったなぁ、なんで思うこともありますが、きっと変人速攻の練習をしちゃうんだろうなぁ。
ま、練習する分にはいいけど程々に。変人速攻はセッターの超絶技巧が無いと無理だからね。(とマンガにも書いてます)