先日行われたワールドカップバレー、全日本はサーブミスが多いなぁ、と感じた人が多かったはず。ところがトップレベルのバレーにおいてはサーブミスは戦術として織り込み済みなのです。「サーブミス多いですねぇ」と解説の人が言うようなら、分かってねぇなぁ、と笑い飛ばすべきなのです。
ところがバレーボール経験者でも感じてしまうサーブミスの多さ、これは何故なのでしょう。
サーブミスの抵抗感
バレーを観戦した人なら分かると思いますが、観客が一番興奮するのはラリーが続いているときです。とにかく拾って拾って繋ぐプレーは続けば続くほど手に汗をかいてきます。日本人の好みでもあるのでしょう。
しかしサーブミスはラリーが続くわけもなく、ワンプレーで、はい1点。サーブミスが続くとしらけること必須です。
さらにサーブは(バレーには珍しい)サーバーのみの力量を試されるプレーです。テニスや卓球のような個vs個であればともかく(ダブルスは除く)、チーム競技においてワンマンプレーは宜しくない、と言われていますね。
そんな理由でサーブミスは抵抗があるのです。
しかし弱いサーブでは
相手に簡単に得点されます、トップレベルでは。ここは1つのポイント、トップレベルでは簡単に得点される。
ですのでサークルで楽しくやる分にはむしろサーブは入れといた方がいいです。あくまでもプロリーグや全日本の試合を観るときにサーブミスが多いとボヤくのはナンセンスだ、という話です。
サーブの強さと得点の期待値
計算して導きだした点数は、味方が得点できる期待値です。
【確実なサーブ】
・100%入る
・入れば相手に9割の確率で得点される
1.0 × (1 - 0.9) = 0.10点
【そこそこ強いサーブ】
・70%入る
・入れば相手に6割の確率で得点される
0.7 × (1 - 0.6) = 0.28点
【強いサーブ】
・50%しか入らない
・入れば相手は4割しか得点できない
0.5 × (1 - 0.4) = 0.30点
【一か八かのサーブ】
・30%しか入らない
・入れば相手は2割しか得点できない
0.3 × (1 - 0.2) = 0.24点
数字を単純化し過ぎですが、上記の計算で出た結論は
2本に1本失敗してもいいから強いサーブ打とうぜ
です。
どうです?25本のサーブが13本ミスだったら多すぎと感じるでしょうが、妥当な戦術なのです。
まとめ
強いサーブ打って連続得点(ブレイクと言います)を狙ってるんだから、サーブミスに寛容になりましょ。6回連続、つまり全員がミスっても「今日は狙ってるねぇ」くらいの気持ちで見るとよいです。ちょっとツウな感じにもなりますし。
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