「お台場」はという地は未だにブランド価値があるのだろうか。
以前お台場で働いているときがあったのだが、「職場はお台場です」と言うと「おぉ!すげぇ」という反応があった。お台場、というのは何がしかの魅力ある場所ではあった。
あった、そう過去形だ。
お台場はフロンティアだった
お台場は確かに魅力的であった。名前の通り、台場は海上の砲台として作られた。ペリーの来航の時期だから1853年だ。私はまだ生まれていない。生まれる予定も無かった。
その後なんやかんやあって、1997年にフジテレビがお台場に移転。踊る大走査線の舞台ともなって、お台場という地がブランド化された。
ゆりかもめは無人の自動運転。無駄に海上を走り、夜は夜景がキレイに見える。東京タワーは今見ても心がはっとする。なんだろう、あの赤ともオレンジともとれる光は。そわそわする、心をざわつかせる何か。スカイツリーが出来たとはいえ、景観としては東京タワーの圧勝だとおもう。
ゆりかもめの話に戻す。
無人運転というのは当時は画期的。というか今でも無人の移動手段は少ない。車両の先頭は車掌さんの専売特許だったが、無人となることで最前列は普通の座席となった。電車でGOの世界だ。ワクワクする。そわそわする。
お台場とはそんなソワソワ感のある場所だった。
観光地としてなら今でも、ね
年に1回来るだけなら特別感があるだろう。テレビ局は腐ってもテレビ局だ。デックスやアクアシティ、ダイバーシティ。海浜公園。ヴィーナスフォート、観覧車。大江戸温泉物語。科学未来館。
1日では回りきれないほど、大きな施設が集まっている。デートでも家族旅行でも良い。それは今でも健在だ。
しかし、職場としてのお台場の魅力は、無い。
アクセスが悪い。ゆりかもめ・りんかい線とも料金が高い。居酒屋も少なく、気軽に飲みに行けるお店も無い。なんでこんなところにオフィスがあるのか。甚だ疑問だ。
ブランドとかそういうもの
お台場に限らず、地域はブランド化される。なぜか吉祥寺は住みたい街No. 1。楽しい街であることは認めるけど、そんなに住みたいかなぁ、と。
足立区に住んでいたことがある。
足立区って東京23区の中ではひときわイメージが悪い。犯罪発生率が高い、と聞く。実態はほとんどが自転車の盗難だと思うけど。まぁ、でも積極的に住んでみたいという人は少ない。
だけど、私は好きだ。今は千葉県の片田舎に住んでるけど、都内ならまた足立区に住みたいと思う。北千住の商店街とか楽しすぎるよ。イメージ悪くて家賃も悪いから、みんな住んでみるといいと思うよ。
とはいえ、地域をブランド化するのはその地域を盛り上げるために必要なことだ。私の住む印西市も同様。
東洋経済の「住みよい街ランキング」で5年連続1位になっても、さほど知名度が変わらない。住民の意識とランキングは一致しない。
いい街だけど、まだまだ、ね
こんなイメージを持つ住民が大半。病院は少ない。幼児が増えて待機児童も出てるし、これから小学校・中学校と教室が足りなくなるのではないか。高校も少ないから自転車では通えない距離の高校になってしまうのか。北総線の電車賃高いし。
どうせなら本当に本当に住み良い街になればいいのに。
印西・千葉ニュータウンに足りないのはブランドだ。ブランドっていうのはそれだけで満足度が上がる。もちろん「住み良いなんて名前だけ」っていう面も出てくるとは思うが、名前に実績が付いてくるということもある。
Livable City INZAI
略してLCI。ダサいから却下するけど、とにかくココにしかない雰囲気・空気のある街になって欲しいと思うのだ。