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【印西】なぜ本埜に白鳥が飛来するの?/白鳥の郷に行ってその理由を学んできた

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印西には吉高の大櫻や牧の原公園のコスモス畑、結縁寺など風光明媚な自然の風景がたくさんあります。そのうちの一つ、本埜の白鳥の郷に行ってきました。

白鳥の郷は、関東一の飛来数を誇るという白鳥の飛来地。10月から3月まで白鳥たちが滞在しています。もうすぐ北へ帰ってしまうであろう2月でしたが、まだたくさんの白鳥が滞在しており、観光客もたくさんいました。

どんなところだったのか、なぜ白鳥が飛来するようになったのか、本埜の白鳥の郷についてまとめてみました。

白鳥の郷のアクセス・駐車場

白鳥の郷は千葉県印西市の本埜にあります。もともとは印旛郡本埜村、2010年に印西市と合併しています。農業が盛んな土地で、田園風景が広がっています。

住所:千葉県印西市笠神(いんざいし かさがみ)

印西市立本埜第2小学校が目印で、小学校から南東に400mほどのところ、田園地帯のど真ん中に白鳥の郷があります。

最寄駅はJR成田線の小林駅、徒歩30分くらい。

駐車場はありませんが、田園の中の道路に縦列に駐車することができます。

対向車も走るので、しっかり脇に停めるようにしましゃう。車の往来もありますので、下車後に歩くときは気をつけてください。特に小さなお子様連れの方は、しっかり手を握ってあげてください。

下の写真、ビニールハウスを曲がった先に水田があります。

自転車やバイクはこの道を曲がったところで停めます。

白鳥は警戒心が強く、バイクや自転車で近づくと驚いて逃げてしまうことがあるそうです。同様に飼い犬などにも敏感に反応してしまうので、ペット等は禁止です。

この先に一角に水を張った田んぼが1つだけあります。ここが「白鳥の郷」です。

白鳥の郷に飛来する白鳥は年間1000羽以上

この日は晴天。

白鳥たちはゆったりと水田で過ごしていました。

白鳥の郷に飛来する白鳥は、1000羽以上。

甘酒のサービスもありました。義援金を寄付し、甘酒を受け取ります。冷えた体を甘酒が染み渡ります。

息子と娘は、いつの間にかステキな写真をもらっていました。

写真をくださった方、ありがとうございます。

水田の周りには、竹を割って作った短冊にメッセージ。

白鳥さん 米を食べて休んで

白鳥さん 来年も来てね

メッセージの主は本埜第2小学校の児童たち。本埜第2小学校には「白鳥を迎える会」という会があり、児童たちは、毎日通学の途中に白鳥を見守っています。

写真やキーホルダーなど、様々な白鳥グッズも売ってありました。

白鳥が卵を産んだ時の写真や、産まれたての白鳥の写真など、かなり貴重であろう瞬間が残っています。

写真を見ていると気分がほっこりしてきます。同時に白鳥の郷の歴史と、その歴史を作ってきた「白鳥を守る会」の方々に畏敬の念を抱きました。

見応えのある時間帯は?

私が行った時間は10時半頃。ちょうどエサやりをする時間で、その姿を見ることができました。

上の写真は担当の方が大豆を手に取り、弧の字を書くようにエサをまいているところ。

この日のエサは大豆。担当の方が水田に入っていくと、白鳥たちはサーッと奥に引いていきました。やはり白鳥たちは警戒しているようです。

エサをまき終わりしばらくすると、最初にカモたちが、次に白鳥たちが寄ってきました。しっかりエサは食べているようです。そこは野生の動物、多少の小競り合いをしている姿もありました。

白鳥に安心してもらうために、エサの時間は決まっています。観光客のエサやりは禁止です。

ボランティアの方に良い時間を聞いてみました。

早朝は空気が澄んでいて、良い写真が撮れるとのこと。また、夕焼けの日も非常に味がある、とのことでした。

朝に白鳥がエサを探しに一気に飛び立ち、夕方戻ってくる白鳥が多い、と聞いたことがありますが、ボランティアの方曰く「時間は決まっていない」とのこと。

「みんなバラバラに飛んでいくよ」とのことでした。

まとめると、

良い写真を撮りたい:早朝、夕方

白鳥が飛び立つところを見たい:何時でも

ということですね。

白鳥が空を舞う姿は圧巻

私が見に行った10時半頃も、白鳥が飛び立っては戻ってくる姿を何回も見ることができました。水面を細かく蹴るようにして、飛び立っていく白鳥の姿がちょっとコミカルでした。

空に舞い上がってからの白鳥の姿は圧巻。

真っ白な翼で滑空する白鳥は、優雅そのものです。どの白鳥も8の字を描くように、田んぼの一角へエサを探しに?飛び立っていきました。

一眼レフカメラに大きなレンズを付けて、白鳥が飛び立つ一瞬を狙っているカメラマンもたくさんいました。確かに高性能のカメラが欲しくなります。

※私は全てスマホで撮影しました

本埜に白鳥が来るようになった理由

夏はシベリアにいる白鳥がなぜ日本にくるのか、という疑問。これは、冬はシベリアの水面が凍ってしまうためだそうです。

白鳥は水草の葉っぱや茎・根っこを好んで食べています。ほかに昆虫や貝なども食べる雑食性で、水田でエサを探します。そのため水面が凍る季節になるとシベリアから南下して日本にやってくるのです。

白鳥は10月くらいから北海道に飛来します。そして北海道の水面も凍る時期になるとさらに南下し本州にやってきます。

白鳥の郷には白鳥の飛来ルートを書いたプレートがあります。

最初に白鳥が飛来したのが確認されたのが平成4年の11月、このときは真っ白な鳥が空を優雅に舞っている姿が確認されたのみでした。そしてその年の12月、たまたま農業用排水工事をしているところに大雨が重なり、水が溜まった田んぼは白鳥にとって恰好のエサ場となったそうです。そして訪れた6羽の白鳥。

このとき故・出川光男さんが白鳥に餌付けを始めたのが本埜の白鳥の郷の始まりです。

白鳥は警戒心が強く、エサやりをしても近寄ってはきません。毎日同じ時間同じ服装でエサやりをすること3か月、ようやく白鳥の警戒心が薄くなってきたかな、というときに白鳥は北に帰っていきました。

2年目の、1年目のエサやりが功を奏したのか倍の12羽の白鳥がやってきます。3年目、4年目、白鳥の飛来数は年度ごとに増えていったのです。

年度別の白鳥飛来数

年度 白鳥の飛来数
平成4年度 6
平成5年度 12
平成6年度 23
平成7年度 38
平成8年度 52
平成9年度 85
平成10年度 125
平成11年度 147
平成12年度 271
平成13年度 357
平成14年度 833
平成15年度 623
平成16年度 823
平成17年度 1323
平成18年度 560
平成19年度 620
平成20年度 445
平成21年度 550
平成22年度 620
平成23年度 1230
平成24年度 1380
平成25年度 1266
平成26年度 1280
平成27年度 887

毎年の白鳥の飛来が定着した頃にできたのが「本埜村 白鳥を守る会」、初代会長に出川さんが就任します。この白鳥を守る会の努力により、本埜で白鳥が見られるのです。

まとめ

実は私は新潟県の瓢湖にも行ったことがあります。そのときは吹雪、白鳥が空を飛ぶ姿は見たことがありませんでした。

青い大空を真っ白な白鳥が舞う姿を見るのは今回が初めて、その美しさに目を奪われました。

毎年白鳥が本埜に来てくれるのは、地元の人の大変な苦労と努力があってこそ。

白鳥の郷はすでに有名になり、観光地化しています。その分、ゴミ捨てや観光客のマナーの問題もあるといいます。この日も、自転車で近づいてきた方を大声で制止する一幕もありました。

印西の、本埜の白鳥のある風景。

この素晴らしい風景を大事にしていきたいな、と思いました。

このあとは近くのスコーンカフェ「パニパニ」さんでランチをしました。パニパニさんの記事はコチラ。
【印西】パニパニでスコーンの概念が変わる!この美味しさをシェアしたい。

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